地デジ番組の録画がわかりにくいのは、なぜ?

地上デジタル放送への完全移行まで3年余りですが、すでにご家庭で地デジをお楽しみですか?

デジタルデータが可能にした地デジの高画質と高音質。ところが、デジタルデータであるが故の問題があるのです。

その問題が地デジの録画をわかりにくくさせているのですね。

地デジ放送の映像は録画を繰り返しても画質や音質が劣化しません。録画を繰り返しても劣化しないという特徴を持つ地デジ番組が不正に録画されてネットなどに出回れば、地デジの番組の著作権が侵害されることになってしまいますよね?

そこで、地上デジタル放送番組の著作権を保護するために、コピーワンスというコピー制御の方法がとられています。

コピーワンスってなに?地デジ番組録画の敵なの?

1度しか録画(コピー)できない。これが、コピーワンスの意味するところです。

現在、地デジ放送の放送波には複製防止信号が乗っていて、この信号によって放送映像を1度しか録画できないようにしています。

たとえば、コピーワンス制御のかかった地デジ番組をハードディスクドライブ(以下HDD)に録画した場合、その映像をDVDなどのほかの媒体にコピーすることはできません。しかし、HDD内臓のDVDレコーダーなどをお使いの場合には、HDDに録画した地デジ番組をDVDに移動することはできるのです。

これをムーブ機能といいますが、HDDに録画した地デジ番組の映像をDVDに移動させると、HDDに録画してあった映像は自動的に消えてしまうことに気をつけなければいけません。

地デジ番組の録画を便利にしてほしい。

HDDに録画した地デジ番組の映像をDVDに移動する際に、DVDへの保存を失敗した場合、録画してあった映像は失われてしまうことになります。どこにもバックアップをとっておくことができないのです。コピーワンスがユーザーにとってわかりにくい、使いにくいと言われる大きな理由はここにあります。

地デジユーザーからのこうした声を受けて、総務省も2005年から2年にわたって、地デジ放送事業者、AV機器メーカー、番組の著作権利者とともに、コピーワンスの見直しについて協議を続けてきました。

そして2007年、「ダビング10」という考え方が示されるに至ったのです。ダビング10では、コピー9回+ムーブ1回が可能です。でも、まだちょっとわかりにくいですね。

つまり、HDDに録画した地デジ放送の番組をDVDや、携帯電話、iPodなどのポータブルメディアプレイヤーに9回までコピーすることが出来るようになるということです。ちょっと便利になりますね。

コピー9回という回数は、家族3人がそれぞれ3種類の機器に地デジ番組を録画、ダビングできるようにするという考えから出たものといわれますが、もちろん1人で9種類の機器にダビングするのはかまいません。

アナログ放送は、コピーを繰り返すことによって画質も音質も劣化します。しかし、コピーを無制限にすることができるという点では非常に便利でした。

地上デジタル放送番組の著作権を保護するための、コピーワンスやダビング10などコピー制御のあり方や、それにともなう地デジ番組の録画機器の使用感は、アナログ放送よりも後退しているとも言われます。

現実にアメリカをはじめとする諸外国では、地上デジタル放送にコピー制御をかけている例はなく、日本の地上デジタル放送が将来どのような方向に向かうのか注目していきたいですね。

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